“運動”とは、運動という行為そのものによって代謝が最適化されるというロジックに加えて、運動によって体組成が最適化されることで代謝が最適化されるというロジックがあります。 運動には様々な分類があります。例えば、強度による分類では、「有酸素運動」「筋力トレーニング」「柔軟性トレーニング」に分けられ、それぞれの運動によって体中で起こる反応は異なるため、理想的な身体を形成するためには目的に応じた運動が必要となります。 また、どのような運動処方が最適であるかは、非常に“個人差”が大きく、その要因の一つとして“遺伝子”による個体差が大きいことが挙げられます。例えば、速筋と遅筋の組成バランスは遺伝子の発現によって特徴づけられていることがわかっています。速筋は、反応が早く、高い力を発揮できる筋肉繊維ですが、長時間の運動には向かず瞬発的な力を発揮するエネルギー代謝を行なっています。一方で遅筋は、反応は遅く、力の発揮に時間がかかる筋肉繊維ですが、長時間の運動に適するエネルギー代謝を行なっています。このような違いがあるため、最適な運動には個人差が生じていると考えられます。 このように、個人の体質や目的に適した運動習慣の獲得が、“代謝の最適化”に必須なのです。