“代謝”とは、体内で起こる生化学的な反応の総称であり、炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルといった5大栄養素の至適摂取が代謝の最適化のために必須であるだけでなく、これらの働きを助ける食物繊維やフィトケミカルなどの各種有用な栄養素の摂取も“代謝の最適化”に重要です。 代謝の最適化に必要な栄養の種類や投与方法は、様々な要因によって大きく異なっているため、個別化が非常に重要です。例えば、遺伝子の発現によって各種ビタミンの血中濃度の保たれやすさが異なることがわかってきました。そのため、人によって日常的に積極的に摂り続けるべき栄養素が異なるのです。また、飲酒や喫煙などの嗜好品の量や、食事の内容などのライフスタイルによって、代謝の際に消費される栄養素が異なるため、最適な代謝状態の維持のために、積極的に摂取すべき栄養素の種類や量は異なるのです。 さらに、体調によって適切な栄養素の投与経路（までも）が異なります。例えば、風邪や胃腸炎などで胃腸機能が弱っているタイミングで口からサプリメントを摂取しても、消化吸収機能が低下しているため意味をなさないことがあるのです。こういう時は特に点滴で免疫に関わる代謝に必要な栄養素を投与することが重要になります。 このように、個別にパーソナライズされた栄養アプローチの実行が“代謝の最適化”に必須なのです。